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沈没した韓国船セウォル号 vs ひっくり返らなかったノアの箱船

 世界を二分するウクライナ情勢は、下手をすると第三次世界大戦の火種になりかねないので、各国は無い知恵を振り絞りつつ複雑な綱引きゲームをしている。

 そんな中で、マレーシアのクアラルンプールから北京を目指して飛び立った定期旅客便が2014年3月8日、タイランド湾上空で消息を絶った。あり得ない状況下で起こったあり得ない失踪に、各国はまた色めきだっている。一触即発の新たな火種が撒き散らされたようである。

 そして、それらの問題が一向に解決していないのに、今度は隣国韓国の巨大なフェリー・セウォル号の沈没である。何故、この事故が起こったのか、何故、脱出の指示があのように遅れたのか、数々の何故に対して、今後、調査分析されるだろうが、22日午前5時現在、死者は87人、行方不明者は215人となり、とんでもない大惨事になった。交通手段の中で船が一番安全だとして知られていたようであるが、どうもそれはただの思い込みらしい。戦時下での事件・事故は別として、1950年以後でもかなり多数の海難事故が発生している。

 1912年の豪華客船タイタニック号の沈没は大勢の死者を出した大惨事で 世界最悪の海難事故として有名になった。乗員乗客合わせて、計2,200人以上乗船していたが、その内、犠牲者は1,513人、69%が命を落とした。この沈没事故では、船長、航海長、1等航海士はいずれも死亡している。そして、これが船舶事故における船の責任者のあるべき姿として、一般に理解されていることである。船長は死ななければならないという意味ではないが、乗客全員を避難誘導し、そして次に乗員を避難させ、それを確認する最後まで船に留まるのが船長であると考えられているのである。ところが、セウォル号の船長は、事故に至った問題や事故後の対応の稚拙さに加えて、こともあろうにほとんど真っ先に自分が避難したという、船長にあるまじき行動をしたとして非難を浴びせられている。

 タイタニック号は豪華客船であったが、「氷山が存在しているよ」という警告を無視したか、あるいは舵を取り損ねたか、いずれにせよ氷山に衝突して沈没したのは100年前のことである。そして2014年、セウォル号はタイタニックよりは相当小さいが、それでも韓国内で最大の船だったが、数々の間違いの積み重ねがあって沈没し、多くの人命を奪ってしまった。建造して19年が過ぎた古い船だった上に、客室を増やすために垂直に建て増しをして重心が上側に移動したことに伴う復原力低下が今回の事故の大きな原因であると船舶構造の専門家たちは分析している。さらに、積み荷が動かないようにしっかりと固定されていなかったために、荷物やコンテナが片側に偏って船の安定を失わせ重心が傾き、転覆を促進したことは容易に理解されるという。


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 上の左の図は豪華客船として鳴り物入りで宣伝されたタイタニックの宣伝パンフレットである。上の右のイラストは、タイタニック(青色)と、他の様々な物との大きさを比較している図である。クイーン・メリー2は、総トン数に於いてタイタニックの3.2倍、全長345m、客室は1,310室、美しく大きな船で、まさに動く宮殿である。今回沈没したセウォル号(写真)は、長さはタイタニックの 54% 強、高さは 50% であるが、幅は相対的に大きく、80%弱である。タイタニック号もセウォル号も、その理由は色々あるが、特にセウォル号は明らかに復元力が著しく低下した船である上に、荷崩れを起こして船として体勢を持ち直すことが出来ずに沈没してしまった。


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 上左はセウォル号であり、その右のイラストはノアの箱船である。創造主が地上に大洪水をもたらされた時、ノア一家と動物たちを洪水から避難させるために建造された箱船である。この船は、1 年有余の大洪水、大暴風雨の中を、長期間に亘ってノアたちを完全に守り通すことが出来た船である(創世記8章15〜19節)。

 この最高に安定で安全な箱船の構造は、創造主が与えて下さった設計図に従って造られたものである(創世記6章22節)。ちなみに、造船技術が進歩するに従って、最も安定な船の構造に関する知識が蓄えられ、それは、ノアの箱船に実現されている長さ・幅・高さの比率であると結論づけられている。全知全能の主が与えられた設計図が最高のものであるのは、極めて当たり前のことである。さて、そのノアの箱船とセウォル号、タイタニック号の長さ、幅、高さを比較したものを表にして示した。高さに対して幅と長さがどのような比率になっているかを見ると、ノアの箱船では、高さの1.7倍の横幅、長さは10倍である。縦長で横幅も大きく、そして余り高くない船のかたちであり、極めて安定な構造であることが素人にさえ一目瞭然である。これに比べ、タイタニックもセウォル号も長さや幅に比べて、非常に高く、特にセウォル号は、客室を増やすために縦方向の建て増しをして船を高くしたので重心の位置が高くなり、著しく安定性を損なってしまったのである。

 

 ノアたちは創造主に与えられた設計図の通りに忠実にこの船を建造したことが、創世記に明瞭に書かれている(創世記7章5節)。そして、この船に間仕切りをして、主が言われた通りに食糧を積み込んだ。それは、自分たちと動物たちとの長期間の食糧であり、結果的に1年以上船の中で暮らすことになるだけの大量の食糧であった。そして、それから動物たちを種類毎に船に導き入れ、最後にノア一家が乗船した後に、主ご自身が箱船の扉を閉ざされたのである(創世記7章16節)。水かさが増してきて船は穏やかに水の上に浮かび上がったことだろう。船はイラスト(AiG提供)のような形をしており、ゆったりと水に支えられていた。

sewol_4.jpg

 しかし、やがて上からも、下からも激しい水が押し寄せ、地殻をかき回し大洪水は存分に荒れ狂ったことだろう。イラスト(AiG提供)の水は、空恐ろしく荒れ狂ってはいるが、実に澄んだきれいな水である。しかし、ノアの洪水の時の水は、当然地殻までえぐり取った水の大暴れであるから、濁った泥水であり、根こそぎ引き抜かれた大木や、水の中で溺れた多数の動物たち、そして人などの死骸が水に翻弄されている、見るも無惨な姿であったと思われる。

 箱船の翻弄のされ方はセウォル号の比ではなかっただろう。箱船の中に収納された食糧が、適切にしっかりと固定されていなかったら船の中は、その荷物が右へ左へと転げ回り、そこに足を踏み入れる術もなく、動物たちやノアたちの居住空間をかき乱しただろう。そして、そんなに時間の経たないうちに食糧として使用できなくなっただろう。また、これら積み荷はとてつもなく大量である、それがセウォル号で起こったように片側に偏ったりしたら、例え安定な箱船であっても瞬く中に、水の中を七転八倒、クルクルと回転したことだろう。すると、動物もノアたちも、当然船の中で下の階から天井まで転げ回り、あっという間に命を絶たれたことだろう。さらに、積み荷の状況は、当然時間と共に変化、すなわち食べるから減少したので、それに伴って適切に整備する必要もあった。

 さらに、船の中には様々な動物たちを収容していた。動物たちは、今私たちが知っているような扱いにくい代物ではないが、それでもこのわけの分からない状況を充分理解出来たとは思えない。食べ物は与えられ、適切に清潔にして貰えても、夜も昼もよく分からない薄暗闇の世界の中、いつも波に激しく揺られている、決して広くはない空間に閉じ込められて、・・・ 当時はライオンであれ、オオカミであれ、決して荒々しい猛獣ではなかっただろうから、檻に閉じ込めてはいなかっただろう。動物を長期間、檻に拘束すると精神異常を来す。しかし、檻に入れられなくても、やはり自然に生きていた状態とは異なるのである。外の空間が全く見えない・・・精神状態は、必ずしも健康ではなかったかも知れない。そのような動物たちが守り通された、そういう箱船であったのである。


 今回のセウォル号の事故の報を聞いて、ノアの箱船の素晴らしさを、あの大洪水の中、ノア一家と動物たちを守り通すことが出来るような箱船を与えられたのだということを、改めてしみじみ思い起こしたことである。

22:51 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark
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Posted by: - |at: 2014/05/13 9:13 AM








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