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犬は繊細な心遣いをする動物。飼い主と仲良しの人に好意を持ち、飼い主を嫌う人を嫌う
犬は飼い主に協力しない人を嫌う

 京都大学で、犬の行動研究を行ったところ、飼い主に協力しない人を嫌う傾向があるとの実験結果が得られたと発表した。それを、動物行動学の専門誌「アニマル ビヘイビアー」という電子版に発表するという。

 こんなことは、犬を飼っている人なら誰でも知っている常識であるのに、なぜこと新しそうにニュースになって、専門誌に発表するのだろうと、
筆者は不思議に思った。

 犬は、飼い主と飼い主に近寄ってくる他者との関係を敏感に察知して、それに対応した振る舞いをする。
飼い主と親しげであると、落ち着いて待っている。時にはその知人にすり寄っていく。好ましい関係ではないと判断するや否や、喉の奥でうなり声を上げてみたり、下手をすると攻撃しようとさえする。
特に、その飼い主が子どもであったり、弱い(と犬が判断する、おおむね女性だったり老人だったりする)と、その人を護ろうとする行動が目立つ。
こんなことは
犬のごく当たり前の行動なのに・・・・とびっくりした。

京都大学の実験


 犬の前に、飼い主を真ん中にして3人が並んで座る。飼い主は手にした箱を開けられず、両隣の人に助けを求める。一人は援助して一緒に箱を開けるが、もう一人は顔を背けて援助を拒否する。その後で、犬に餌を差し出すと、飼い主を助けた方の人の餌を食べる回数と、拒否した方の人の餌を食べる回数とに顕著に差があったという。・・・・・・「そりゃぁ、そうでしょ。あったりまえじゃない! 飼い犬を可愛がっている人なら、誰でも知っている。」と筆者は思う。


 自らの利害に関係のない第三者間のやり取りを通じ、他者を感情で評価する能力を犬を持っていることを示す結果という。
こうした行動は乳幼児やフサオマキザルで見られるが、犬で確認されたのは初めてという。

 初めて観察されたということに、何となく、「ホンとかな?」と思ってしまった。

我が家のワンちゃん

 現在我が家には、三代目のワンちゃんがいる。シーズー、雄、10歳2ヶ月。韓国で棄てられて、里親を求めて
日本にやってきた。

王者のように威張っていた一代目! ・・・ 押しも押されぬ立派なピカピカの雑種
 一代目は、生まれて里親を捜し回っても引き取り手がなかったという子であった。七匹生まれたが、可愛い子から引き取り手が見つかって
六匹までは里子に貰われていったが、最後に一匹が残ってしまった。里親が見つからないのなら致し方ない、殺処分にすると飼い主が言っていたので、とうとう憐れみを感じて、引き取った子であった。
痩せて、鼻面が真っ黒で子犬らしいモコモコとした愛らしさの微塵もない子で、里親が見つからなかったのも無理はないと思わせられた。

 長じて、男の子のような精悍な顔立ちになったが、いわゆる可愛いと言えるようなご面相ではなかった。だが、例え犬であっても、可愛さはご面相の良し悪しとは関係なく、本当に心根の優しい子で可愛い子であった。
15kgの中型犬であるから活発で、散歩に行くと、筆者が一緒に走るのは、いささか骨が折れた。というより、彼女が走りたがるだけのスピードでは走れなかった。外にいても家にいても、はっきりと飼い主を護ろうとする行動を取り、親しい近所の人には愛想良く振る舞ったが、通りすがりのいかつい男性には明らかな敵意を見せて、筆者を護ろうとした。酔っ払いやタバコの臭いをさせている男性には、大きな声で吠えたり、気をつけないと飛びかかろうとする気配を見せた。

保護者を見つけ、弱々しく縋り付いて生きた二代目
  二代目は、ブリーダーで種犬として苛められた挙げ句に棄てられた六歳のシェルティー(牧羊犬)であった。苛められていたために、家の中に入れて貰って、良い子、良い子と撫でて貰ったり抱いて貰ったりという、それまでして貰ったことのないほど大切に扱われてすっかり安心したようであった。安全だと理解した途端、今度は庭に出るのさえ怖がって、抱いて庭に出さない限り、家の中に閉じこもっていたいという風情であった。ましてや、散歩に連れ出そうとしても、門の外に出すのは大変であった。門の外に出しても、たった一歩でも足を出すのも拒み続けた。まるで声帯を持っていないみたいに、ウンともスンとも言わないで何ヶ月も経ったような気がする。窓の外の車の音に反応して、「ワン!」と声を出したのは何ヶ月も経ってからだった。
 
 こうして、心を開いてくれるまでに、1年近くかかったような気がする。その後は、べったりと寄り添って、頼り切って生きているという風情で生涯を過ごし、14歳で静かに死んだ。そんな子だったからか、飼い主と他の人との関係を敏感に見ており、筆者と良好な関係にあると判断すると、多少は心を開いて接していたし、そうではない行きずりの人に対しては、いつも多少恐れ、警戒して、筆者の陰に隠れようとしていた。


「好き、好き、好き」を体中で表現し、絶対的な信頼を寄せる三代目 
 三代目の今の子は、韓国からやってきた。筆者がワンちゃんと一緒に走るのが辛くなったので、小型犬をと思い、様々な犬種を選別して探した。そして、ほとんど最後的な選択肢であるシーズーが結果的にやってきてしまった。シーズーは犬かと思うほど、ちんちくりんな顔をしており、筆者は余り好きではなかったのである。



 それなのに、候補として我が家にやってきた時の彼の人なつっこい仕草に、ほろりとしてしまったのであった。最初に連れてこられた時、初対面とは思えないほどはしゃぎ回り、リビングルームで走り回っては、「僕、ここに住みたい、一緒に住みたい!」と言っているかの如く膝に縋り付き、一回りしたらまた膝にもたれかかりにきて筆者の顔をじっと見つめ、また走りに行って一回りしては膝にすがりつきにきて、また走り、を繰り返したのである。

 こうして、自分から志願して、我が家に住むことに決めた子で、言うならこの子に押し切られた感じであった。筆者は、シーズーは好きではないと思っていたことを思い出す暇もなく、この子の「好き、好き、好き」を受け容れてしまった。2歳10ヶ月でやってきて、7年余、10歳になり、そろそろ、年寄りになってきた。元々食の細い子だが、さらに少なくなり、また、よく分からないが、耳が遠くなってきたようで、また、行動がゆったりになってきたようである。

 一代目は殺されそうになったのは事実であっても、苛められた体験は持たない。しかし、二代目と三代目は、我が家にやってくるまで相当な体験をしてきていた。苛められていた上に、その後、里親を求めてあちらで2〜3日、こちらで数日とたらい回しにされて、心を病んでいた。そのためかどうか、安全な住み処を与えられ、可愛がられていると察知した後は、かなり依存してくっついて回る。温和しく留守番はするが、それ以外の時は筆者がどこで何をしているかを常に気にしながら、護られているということの確認を取る。

 犬と言えど、苛められると深く傷つき、大切にして貰うと甘ったれるという、繊細な心遣いをするのである。自分を一番護ってくれる人をよく知っているので、餌を与えてくれるというだけの問題ではなく、大切にしてくれる人かどうかがもっと大切なようである。

京都大学の研究に新鮮さを感じられない所以である。 















 
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