講演報告ー「自然葬:人間としての尊厳を全うする葬送」
「葬送の自由をすすめる会」関西支部の会員交流会
10月17日 (土)に、大阪難波市民学習センターにおいて、表記交流会が開催された。
イギリスに暫く勉強に行っていたキム・セッピョル (支部世話人)さんによって、「イギリスの自然葬の様子」の報告があった。日本で私たちが考えている自然葬とはかなり異なった考えではあるが、興味深い講演であった。
イギリスの自然葬は、火葬はしないで遺体を土葬にするという点では、イギリスやアメリカなど各国で行われている土葬と何も変わりは無いと思われた。
彼らが自然葬と名付けるのは、樹木葬であり「公園」のように樹木が一杯の場所に「土葬」するが、墓石を立てないということであるようである。そこが墓所であるという明確な指標を置かないということが本来のやり方としているようであるが、人によってはちょっとした目印を置いたり、花を飾ったり、特別な木を植えたりということのようである。彼らは火葬は自然環境を壊すという考えを持っているようで、日本のやり方は自然葬に反するという見解のようである。
日本の樹木葬は土葬ではなく、遺灰を土に還すということである。ただ、それも、墓石は立てなくても一応は墓所として確立した所に、というのが一般的であるので、墓所として遺族が「お詣り」に来る場所として定着しているのであろうか? とすると、通常の墓との差は、大きくは無い。ちなみに、本会が考える樹木葬は、どこまでも自然に還すということであり、「墓所」として定着させる意図は全く持たない。
筆者は、「自然葬:人間としての尊厳を全うする葬送」というタイトルで話させて戴いた。この講演の録音、スライド(PPT),会場で配布したレジュメをまとめて、筆者のサイトに掲載した。
その後、支部長から会全体のこれまでの動き、今後の計画などが丁寧に報告され、質疑応答の時間がゆっくり持たれた。
人生の締めくくりである死後の葬送について積極的に考え、行動しようとする人々の集まりであるので、死後の話であるのに前向きの人生観、前向きの生き方をしている人々の群れであることが、ひしひしと感じられた。
会終了後、懇親会として夕食を共にし、実に和やかで楽しいひとときを過ごさせて戴いた。
2015.10.22 Thursday | category:人の命と死
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