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「らいは不治にあらず」:ハンセン病隔離に抗った医師「小笠原登」
2001年5月11日 ハンセン病患者の隔離政策の過ちを認めた日

国が過ちを曲がりなりにも認めるために、100年を必要とした!
人間は自分の過ちを認めないものである。ついでのことに・・・。
     *****
今年、アメリカ大統領が初めて広島にやってくる! 原爆を投下してから、実に71年。やっとやって来るが、原爆開発・投下を間違っていたと認めたわけではない。そしてアメリカ国民も、あれは必要であったと結論している。間違っていたと認めるまでに、これから何年かかるのだろうか?
     *****

熊本地裁は、ハンセン病元患者が起こした訴訟で、国の隔離政策の過ちを認め、賠償を命じる判決をやっと下した。この問題の100年近い歩み、当事者の苦しみは知られていない。権力者たちが実情を隠し続けてきたからであろう。やっと少しだけ、その内情がマスコミを通じて明らかになったという気がする。

判決を受けて、元患者の感想が少しマスコミの前で披露された。
「明日から人間として堂々と歩いて行ける。ようやく人間になりました。」
「8歳の時に、4畳半ほどの部屋に鍵を閉められ、閉じ込められた悪夢。あの狭い空間を思い出し・・」

人間であることさえ否定されて、苦しみ回ってきた人々。今やっとその苦しみから、形だけでも解き放たれたのである。苦しみの中で人生を終えざるを得なかった大勢の元患者の苦しみ、悲しみ、恨み辛みは、分かるよしもない。

特効薬が開発され、治療法が確立した戦後も、隔離政策は継続された。そして、90年近い年月の後、平成8年(1996年)癩予防法がやっと廃止された。一般社会で、普通の人として生きるすべを奪われて、「どうぞご自由に」と言われて、一体どう出来ると言うのだろう? 間違いを認めてしっかり謝罪するでもなく、それに対する賠償もしないで、無責任極まる決定であった。

今、やっと、隔離政策の過ちを認め、国家賠償を考えるための判決が下された。国は控訴を断念したとのことである。当たり前だろう。

小笠原登あっての国賠訴訟勝訴判決を勝ち取った

無知故に、社会から隔離したことはあながち責めることはできないかも知れないが、しかし、その隔離の方法は人権を無視したとんでもないやり方であったが・・・。

そして、ハンセン病は滅多にうつることが無く、特定の体質の人しか感染せず、また治療可能な病気であるという真実が判明して、隔離の必要性が全くなくなっても、一向に改めようとしなかった日本の権力者たちの横暴は目に余るものである。そして、政治の世界の権力者たちを支えるいわゆる権力者側の「専門家」の医者たちと、一般社会。これらが一つになって「力を合わせて」弱者を虐待するのは、日本もそして世界中の人間の残虐性である。

小笠原登は、戦前から医学的に見て隔離は不要と唱えており、強制隔離の間違いを一人で主張し、ほとんど誰も支持しない状態で闘ってきた孤高の人であった。この人がいなければ、日本の国の頑迷の故に続けられた強制隔離政策が終息することはなかっただろう。

ことはハンセン病の問題だけでないのは明らかであり、人間の心の奥底に潜む罪は、社会の様々な問題に姿を変えて全世界を凌駕しているのである。
ハンセン病患者から母と慕われた井深八重について、尾崎富雄先生が講演しておられるので、案内をしている。

この強制隔離の歴史など、さらに追跡したいと思う。


















 
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